感染症に効くジスロマックの副作用について

スイツをする男性

感染症は、様々な細菌やウイルスなどによって引き起こされ、それを改善させるためには抗生物質の投与が必要不可欠です。
しかし、抗生物質の中には細菌のみにしか効果を発揮しないものや、ウイルスのみ効果に発揮するもの等があり、病原菌が解明できないと適した治療ができない場合があります。

「ジスロマック」は、様々な細菌に対して抗菌作用を発揮することから、皮膚感染症や呼吸器感染症、尿道炎、子宮頸管炎などの治療にも利用されます。
また、ウイルス性の感染症には効果はありませんが、二次感染を予防するために利用されることもあります。

様々な細菌に有効となると、心配なのが副作用です。
ここでは、ジスロマックの副作用について、その特徴や効果、飲み合わせなどの情報と共に詳しくご紹介します。

ジスロマックの効果は1週間続く

ジスロマックはマクロライド系の抗生物質で、有効成分のアジスロマイシンが病原細菌のタンパク合成を阻害することで抗菌作用を発揮します。
アジスロマイシンは主に細菌による感染症に効果を発揮し、ウイルスによる感染症には効果がありません。
ただし、ジスロマックはマクロライド系の抗生物質の中では新しい薬であり、従来品と比較してインフルエンザ菌に対する抗菌作用が改善されており、より効き目を発揮するようになりました。

「インフルエンザは、菌ではなくウイルスじゃないのか」と思いがちですが、インフルエンザウイルスとは別にインフルエンザ菌という細菌が存在しており、この2つは全く異なる病原体なのです。
従って、ジスロマックはインフルエンザウイルスには効果はありませんが、インフルエンザ菌には効果を発揮します。

ジスロマックを服用することで、有効成分のアジスロマイシンが細菌に取り込まれた後、タンパク合成に関わる70sリボソームと呼ばれる複合体を構成している物質に結合します。
その機能を抑制することでタンパク合成を阻害し、細菌の増殖を阻止することができます。
この抗菌作用は、肺炎球菌などのグラム陽性菌やインフルエンザ菌、百日咳菌などのグラム陰性菌、マイコプラズマなどに効果的です。

特にインフルエンザ菌感染症は、5歳未満の乳幼児が感染しやすい病気です。
インフルエンザ菌が脳や脊髄を覆っている髄膜の奥にまで侵入してしまった場合、肺炎や敗血症、髄膜炎、化膿性関節炎等の重篤な病気を引き起こす可能性があります。
このうち髄膜炎にかかってしまうと、運動麻痺や知能障害、難聴といった重度の後遺症が残る危険性があるため、病原菌が完全に死滅するまで抗生物質を投与しなければなりません。

しかし、子供に薬を飲ませるのは大変であり、苦味などを感じてしまうと飲んでくれないことも多々あります。
ジスロマックは、副作用が少なく更にアレルギーも起こしにくい薬なので小さなお子さんにも服用が可能であり、何より一度服用するとその効果が1週間継続します。
そのため、薬嫌いなお子さんには1回飲ませることで約1週間は飲ませなくて済むのでとても便利です。
感染症にもよりますが、服用後約3日~4日(尿道炎などは約数週間かかる場合もある)で徐々に回復していきます。

ジスロマックは飲み合わせが悪いと苦味が出る

ジスロマックは、マクロライド系の抗生物質の中では、飲み合わせの良くない薬剤は少ないです。
ただし、一部の制酸剤(水酸化マグネシウムや水酸化アルミニウム)と併用することで、有効成分のアジスロマイシンの吸収率が低下して効果が弱まる可能性があります。
また、抗血栓成分のワルファリンを含む薬剤や強心作用のあるジゴシキンを含む薬剤などと併用することで、これらの成分の効果を強めて副作用を強めてしまう可能性もあるため注意が必要です。

小児への服用も可能なジスロマックですが、医師から処方される薬の形状は細粒となります。
小児用細粒は、飲みやすいようパイナップル味やオレンジ味になっていますが、元々苦味がありそれをカバーするために、甘味料でコーティングして飲みやすくしています。
しかし、飲み合わせが悪いことで甘味料のコーティングが取れてしまい、苦味が強まってしまうことがあります。
特に飲み合わせが悪いものとしては、オレンジジュースなど柑橘系のジュース、飲むヨーグルト(食べるヨーグルトも同様)、スポーツ飲料や乳酸菌飲料等です。

飲み物以外に、酸性薬剤と併用することで薬剤の成分が細粒の甘味料コーティングを剥がしてしまい、苦味が倍増する可能性があります。
そのため、こうした酸性薬剤との併用も避けた方が良いでしょう。

では、ジスロマックの苦みを抑える最適な飲み合わせとはどんなものがあるのでしょうか。
おすすめなのは、酸が含まれておらず甘味を感じられるもので、バニラアイス、ココアや牛乳などがおすすめで、ドラッグストアで販売されている服薬補助ゼリーもおすすめです。
こうしたのもと一緒の服用することで、苦味が嫌いなお子さんでも比較的飲みやすくなります。

ただし、乳児のミルクやお子さんのご飯といった主食にジスロマックを混ぜて与えるのは避けなければなりません。
この薬は食後や食事中に服用するのではなく、食間の空腹時に服用するのが原則となっており、主食と混ぜて与えることで薬の効果が弱めてしまう可能性が高いです。
また、主食が苦いものだとイメージ付けてしまう可能性があり、場合によってはご飯やミルクを飲まなくなってしまうことも考えられます。
こうしたことから、主食にジスロマックを混ぜるのは避け、もし食べ物に混ぜる場合には嫌いになっても差し障りのないものを選びましょう。

ジスロマックにジェネリックはあるの?

ジスロマックにはジェネリック医薬品が存在しており、成人用では「ジスリン」「アジー」などがあります。

ジスリン

インドの製薬会社であるスマート社が製造しているジェネリック医薬品で、有効成分は先発薬と同じアジスロマイシンです。
病原菌の細胞だけに作用する選択毒性の性質を持っていることから、少ない服用回数で数日~2週間程度の抗菌効果があります。
通常の服用方法は、成人は1日1回500mgの服用で3日程度続けるほか、尿道炎や子宮頸管炎は1日1回1,000mgを服用します。

ジスリンには250mg、500mg、1,000mgの3種類があります。価格はおおよそ以下の通りです。

  • 250mgの5錠入りが1,410円~、10錠入りが2,530円~
  • 500mgの7錠入りが4,400円~、14錠入りが7,850円~
  • 1,000gの10錠入りが6,490円~、20錠が11,600円~

アジー

インドの老舗製薬会社であるシプラ社が製造したジェネリック医薬品で、有効成分も同じアジスロマイシンを配合している為、効果に差はほとんどありません。
250mg、500mg、1,000gの3種類があります。価格はおおよそ以下の通りです。

  • 250mgの6錠入りで1,700円~、18錠入りで2,614円~
  • 500mgの5錠入りで3,150円~、15錠入りで8,500円~
  • 1,000mgの6錠入りで3,900円~、18錠入りで10,530円~

ジスリンやアジーは海外製のジスロマックジェネリックであり、日本でも多くの製薬会社がジェネリック医薬品を製造しています。
その多くが成人用の250mg錠を製造しており、一部の製薬会社が500mgもあります。
また、小児用細粒のアジスロマイシン10%100mgとなっています。
薬価は製薬会社によってバラつきがあり250mgで107.7円~126円となります。しかし、先発品250mgの薬価は246円であり約2分の1の価格です。

病院で処方された場合には1回分で約2,000円~3,000円であり、更に診察と検査を行うためプラス3,000円程度掛かると考えられ、合計で5,000円~6,000円程度となります。
ジスロマックは、服用回数は少ないですが効果が長く続くこともあり価格も割高です。
それに比べジェネリック医薬品は、日本製ならば約2分の1の価格であり、海外製ならば約3分の1の価格で手に入れることも可能です。

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